【レコメンド】伊坂企画「ディレクターズ・ボイス・ワークショップ」

【19/01/27】この記事で紹介しているカチコミ1月企画「ディレクターズ・ボイス・ワークショップ」は開催終了しました。
【19/10/26】第2回開催のお申込受付が終了しました。



こんにちは!花まる学習会王子小劇場の伊坂です。
この記事では、カチコミ『ディレクターズ・ボイス・ワークショップ』で講師を務めていただくボイストレーナー・金末順(きむまるすん)先生を知る方々から届いたコメントをご紹介させていただきます。
声についてご興味のある方、参加しようかどうか迷っている方、すべての皆さまにぜひお読みいただきたい内容となっております!
さっそくスクロール↓↓↓してご一読いただけますと幸いです!!


《メッセージを寄せていただいた皆様》 ※掲載順
成河様、渡邊りょう様、中村早香様(アマヤドリ)、東谷英人様(DULL-COLORED POP)、
中村まゆみ様(ふくふくや)、三澤紗千香様、百花亜希様(DULL-COLORED POP)、時津真人様(★☆北区AKT STAGE代表)、
モラル様、荒木秀智様(あたらしい数字)、片桐はづき様、菅原達也様(時々、かたつむり)、
河野真里子様(劇団風の子岐阜代表)
(以上、2019年1月開催時)
吉永輪太郎様(ヒューマナムー主宰)
(以上、2019年11月開催時)



◆俳優・成河様より

キムさんが聴き分ける声のひとつに、

「身体から離れた声」

というのがあります。

演技についてのコトバに関しては慎重で疑り深い僕ですが、これは「絶対と言っていいほど信用出来る演技のコトバ」の内のひとつです。

「声」を巡るたくさんのコトバたちに半ば辟易としてきました。「良い声」「正しい声」なんてどう考えてもウソくさいと思ってきました。今でもそれは変わりません。いい声と悪い声があるのかどうかは分かりません。「悪声に名人多し」というコトバさえあります。

でもひとつだけ確かな事は、役者には「身体から離れた声」と「身体から離れてない声」があるということ。意識して聴いてみたらとても簡単に聴き分ける事が出来ます。そして良い演技をしている時、声は「身体から離れて」ます。「身体から離れて」相手役や観客に手渡されます。相手を変化させようと思って出す声は必ず「身体から離れる」のだと思います。

演出家さんがそれを知る=意識して言語化するというのは、とても面白いと思います。「良い演技」を言語化するのは困難ですが、「身体から離れた声」は現実的で物理的な現象だから。そこから良い演技にアクセスしてみるというのは、人によってはとても有効な事なのかも知れません。どんな事が起こるのか、わくわくしながら見守っています。



◆俳優・渡邊りょう様より

計算してみるともう8年くらいキム先生のレッスンに通っています。
僕にとって「身体と呼吸と声からの言葉」が今役者をやっていく上での軸であり一番の武器になっています。
今回のワークショップを経てきっと、台詞で出来ることの可能性が今まで思っていた以上に広がる体験になると思います。
声を大きく出すことと言葉を届ける(伝える)ことの違いはとても大切なことです。
いくら大きな声で怒鳴っても相手に響かない、小さな声なのにしっかり届いてきてゾクッとする、この台詞の違いは何なのか。
台詞を言うための役者の身体を具体的に学べます。
その変化をその場で聞くだけでも耳を育てるキッカケにもなるんじゃないでしょうか。

そして僕もまだまだ学んでいる最中です。
煙草の煙を吐き出す時のように息は身体から離れどんどん流れていきます、言葉で景色を作れたり、言葉で人に触れたり、そんな役者でありたいですしそんな共演者とともに舞台に立てたら何でも出来るんじゃないかと楽しみにしています。



◆俳優・中村早香様(アマヤドリ)より

めちゃくちゃ落ち込んでる時や、疲れてやる気が出ない時、悲しくて辛くてどうしようもない時、泣きたい時、逃げたい時、とにかくどんな時だって、先生のレッスンに行くと帰りはめちゃくちゃ元気になってる。やる気に満ち溢れてる。
これって凄い事じゃないですか??
声の力って絶大だと思う。
同じ内容でも、どんな言葉で、どんな声で、どんな風に伝えるか。
それによって相手は「マイナス100」にも「プラス100」にもなる。声ってそれくらい怖いし面白いのだ。
言葉を扱う人だったら、絶対絶対絶対!!このWSを受けて欲しい!!受けた方がいい!!
100パーセントの信頼を持ってオススメします。



◆俳優・東谷英人様(DULL-COLORED POP)より

初めて青山円形劇場で芝居したとき、ぼくは敗北を感じました。360度いるお客さんに言葉ひとつ届けられない。円の中にいる共演者と自分がなにをやっているのかさっぱりわからない。要するに空間に負けたのです。
『人間失格』という演目でしたが、自分的には『俳優失格』の烙印を押された公演でした。

絶望だけが残りました。
なにかを変えなければこの先闘っていけない。
でもなにを変えればいいのだろう?
試行錯誤していく中で八方手を尽くして辿り着いたのが、
この「ボイスファクトリーすにぃ」でした。
それからぼくの俳優活動の中に「トレーニング」が加わり今も続いています。

「トレーニング」の積み重ねは俳優業の充実に繋がり、徐々に仕事も増えてきました。
声を武器に舞台で闘えるようになってきたからだと思います。

その種をくれたマルスン先生は声のチカラを自在に操るスーパーウーマンです。
なによりすごいのは、ぼくたちレッスン生が成長していくのと同じかそれ以上の速さで彼女もまた声に繋がる旅を今なおし続けているということです。


「声の秘密とはなにか?」
演出家の方にこそ価値のあるワークショップだと思います。
声を使う職業は俳優だけではないのだから。



◆俳優・中村まゆみ様(ふくふくや)より

最初はぼんやりと「声もトレーニングした方がいいよなぁ」と金先生を紹介してもらい、レッスンを受け始めました。
ぼんやりと始めたものだから、ただただ受け身で続けていましたが
先生自身も貪欲に発見や進化をしていく中、やっと私自身の意識も変わり、レッスンで身につく技術の尊さを実感しています。
身体・息・声・台詞が繋がると、描ける(表現する)世界が格段に変わります。
役者にそれを伝えられる演出家が増えたら、演劇の可能性も広がり続けると思います。
多くの演出家の方が金先生のメソッドに触れることを願います。



◆声優・三澤紗千香様より

キム先生のトレーニングを受けてから、「声」と「体」と「息」を繋ぐことで、自分の中に隠れていた様々な表現ができるようになりました。

声優は主に声だけで芝居をしたり、ナレーションをする仕事です。私が声優の現場で出会う、売れている人・ディレクションに柔軟に応えられる人は、みなさんキム先生が教えてくださっている発声ができている人ばかりです。

その発声をしている人は、声と体と頭と心がリンクしており、演出のリクエストや他の人の芝居に対して、伝達経路の何処かでズレやタイムラグが生じずに、ごく自然に変化して応えることができます。

そういった知識やこれまで体得した技術に更に磨きをかけ続けるために、これからもご教授いただきたいです。

【「声」と「体」と「息」を繋ぐ】という言葉の意味がわかると、声の奥深さ・可能性に触れることができると思います。



◆俳優・百花亜希様(DULL-COLORED POP)より

実際、ちゃんとわかってて門を叩いたのではなく、なにかある・・、なにか秘密がある気がする・・、という嗅覚とゆうのか、野生の勘みたいなもので、まるすん先生に会いました。
過去にボイトレに行ってたこともあるけど、新しく触れることばかりで、最初は戸惑いつつも、とにかく信じてやってみよう!とトレーニングを続けてきた今、わたしの嗅覚・勘は当たったし、トレーニングし続けて良かったと思っています。

届く声。
元気にする声。
言葉で景色を。
今も絶賛トレーニング中です。

まるすん先生のワークショップは、なかなかない機会だと思います。
ぜひ、俳優だけでなく、作品つくりの指揮者のような演出家の方達にも受けて頂き、より豊かな作品つくりに繋がるといいなと思います。



◆俳優・時津真人様(★☆北区AKT STAGE代表)より

ーただの発声教室ではありませんー

ボイストレーニングとは、良い声・大きい声を出すためのもの。金先生のレッスンを受けるまではそのように思っていました。しかし、実際に受けたレッスンは発声に至るまでの呼吸法やメカニズム、筋肉や姿勢といった身体の使い方を学ぶ場でした。

最初は意識してもできなかったことを、意識的にできるようにする。その次のステップとして、反復して身体に覚えこませることによって無意識でもできるようにする。

相手により「伝える」ための呼吸や発声。俳優として舞台に立つ発声方法だけでなく、表現によって変化する身体の使い方や声の使い方を教えて頂きました。

「声」というもののメカニズムを追求してきた氏だからこそのメソッドを是非体験してください。



◆脚本家/演出家・モラル様より

演出家を対象にした声のワークショップというだけでも貴重な場だと思いますが、その講師がキム先生とは、何という贅沢でしょうか!
かつて、「とにかくデカい声出してりゃいいんだ」と信じて稽古をし、本番を迎えるころにはガッサガサの声になっていた我々が、劇団ぐるみでお世話になったのがキム先生でした。
 本当にすごいです。はた目にも分かるくらい俳優の声が心地よいものになっていって、スベっていたネタがウケるようになりました。それでもなおスベるネタに対しては、「ああ、これはネタ自体が駄目なんだな」と自覚できるようにもなりました。
 大げさではなく、演劇に対する認識が変わります。是非、この機会にご体験ください!!



◆俳優・荒木秀智様(あたらしい数字)より

身体と息と声と言葉を繋げる。
このことが先生の方法論の核であるということを、何度も何度も言われてきました。
最初の頃は、考えたことのなかった視点だったのでしっくりこないことも多々ありました。
でも最近は、自分の感覚に確信を持ってレッスンを受けることが出来ています。
ここまで来るのに4年近くかかりました。
確信を持てるようになってからは日常の何気ない瞬間でも身体や、息、声、言葉に関する観察力が増しました。
自分に関することだけではありません。
むしろ、他人に対する観察力が抜群に増したことを実感しています。
このことは、僕が表現に関わる上での考え方を大きく発展させることに繋がりました。

「ごちゃごちゃして見てくれだけの味が良くない創作料理より、素材の味を活かしたシンプルな料理が良いよね。」
先日のレッスンで先生とこういうやり取りをしました。
もちろん僕らは料理人ではなく言葉を扱う演劇人なので、このことは芝居に関する比喩です。
シンプルに、素直に、真摯に言葉を伝える。言葉が伝わることによって立ち上がる表現があるということ。
そのことを極めるために愚直に修練を重ねていきたいという思いに至りました。

演出家は自分の世界観や、イメージ、指示などを言葉を使って伝えることが必要になってくると思います。
もちろん伝え方は言葉だけではないでしょうが、今回のキム先生のワークショップではとことん声を伴って伝えるということに関しての新しい視点に触れてもらいたいです。
「自分はこれまでどんな声でダメ出しをしていただろう。」
そんなことをふりかえる良い機会になることは間違いありません。



◆俳優・片桐はづき様より

きむ先生のレッスンに通って6年になりました。
俳優ならきっと常に「芝居が上手くなりたい!」ともがいているものだと思いますが、きむ先生を紹介していただいた6年前も芝居が上手くなりたくて藁をも掴む思いだったのを覚えています。

私は初めから声に秘密があると思っていたわけではありません。
ただがむしゃらにレッスンを続けていくうちに自分の芝居が明らかに変化していく実感があり、他者との受け渡し・コミュニケーションが少し自由になったと感じました。
いつも本番で声を枯らしていたのが、ほぼ枯らす事がなくなったのもわかりやすい変化です。それは私のやりたい表現に身体と呼吸と息が合ってきたからだと思います。

先生の一番好きなところは達観していないところ。私たちと同じように悩み、模索して成長していく人間らしい先生には人生の先輩としてもたくさん助けられてきました。
合う合わない、は人それぞれだと思います。
でも一度触れてみても損はないし、そんな機会はもう今後ないかもしれないのでぜひ藁をも掴みに参加してみてください。



◆俳優/演出家・菅原達也様(時々、かたつむり)より

なぜ、俳優のためではなく、
演出家に向けたボイスレッスンなのか。

コレです。
もう、ここに引っかかったのなら、
このワークショップは受けるべきです!
いや本当はその虎の巻を渡したくない!
という思いと裏腹だったりもします。

私は観劇をすると、舞台が遠く感じたり、
俳優の声は聞こえてくるのに、何を言っているのかが分からない。
客席とアクティングエリアは近いのに。。。
もどかしい!と思うことがよくあります。

脚本や演出が優れていても、
「作者の言いたいことは分かった。」「作品は良かった。」
で終わってしまう。
なんか舞台が立体的じゃない!

まれに秀作に出会うと、そんな感覚は払拭されて、
劇場空間全体に風が吹いたような、熱気を感じる。
コレ!コレを求めているんです。

それはきっと俳優と観客が一体になったような、つまり呼吸が繋がっている状態なのではないかと思うのです。

そういう作品に出会いたいし、
なにより私がそういう作品を作りたい!
(だから門下生を続けています。)

俳優が演出家を信頼して、自分を役をさらけ出す努力ができるのは、
演出家が正しいジャッジをしてくれるからこそだと思います。
その正しいジャッジの1つ、大きな柱になるのが、
演出家が俳優の言葉をしっかりとみてくれることです。

確かに、演出家は作品の演出をする仕事であって、
俳優を育てるトレーナーではないという意見もあるかもしれません。
しかし私はその作品の善し悪しを判断するのは演出家であり責任者だと思うのです。
だからこそ、劇場空間を創造する立場の人にこそ、このレッスンには大きな意味を持つと確信しています。

キム先生のレッスンは、
ミュージカル俳優や声楽といった歌うためのボイスレッスンとは、
根本から違ってきます。
言葉を伝えるためのレッスンです。

演出家はさまざまな決断を迫られることが多いと思いますが、
(キム先生がこの企画をやってくれる機会が次いつ来るか分からないので)
この価値に気付いて決断していただけることを切に願っています。



◆俳優/演出家・河野真里子様(劇団風の子岐阜代表)より

私が今児童演劇役者、演出家として舞台に関わる仕事が出来ているのはキムさんと出会ったからです。
芝居のことをまだ何も知らなかった時から熱心に、というか身体ごと私自身に向き合ってもらえたことでプロとして舞台に立つことが私の身体に刻み込まれたと思います。私が子どもに向かう芝居がしたいということを受け止めて下さったこともあったかと思います。
「体から声を離す」は、相手に私は生きているよと伝えることなのかも、と。相手に息を託すということもあるかと。
「体から声が離れた」と感じる時、細胞ひとつひとつがエネルギーを出し輝く気がする。だから汗も出るし、気持ちが晴れる気がする。
最近金さんから聞いた言葉で「息を渡し合うんじゃないの、息を吸い合うのよ」が印象的でした。相手が吐いた息を吸い、今度は自分が吐いて吸ってもらう。ああ、これが「息合う」「生き合う」ということかな、と。
どうも抽象的にしか言葉で表現出来ずに申し訳ありませんが、とにかく、金さんに舞台で生きる力と人間として生きる力を私はもらっています。



◆演出家・吉永輪太郎様(ヒューマナムー主宰)より

僕は舞台の度俳優に「俳優はお客さんの前で喋るけど、演出家は喋らない。だから俺は俳優に喋る」という話をします。
演出家は舞台に立たないからお客さんに何も言えない。でも俳優の声を作っているのは演出家の声です。僕らの声ひとつが俳優を絞めあげることもあれば羽ばたかせることもある。
そう考えたときに「あれ?じゃあ、演出家が俳優に語る言葉ってすげー大事なんじゃねえの?話の中身もそうだろうけど、声そのものでまず俳優に演出家が与えられなくちゃいい芝居にならなくない?」と考えていた頃、前回のディレクターズボイスワークショップに出会いました。
参加してみて今は「演出家の声こそが俳優を生きさせる」という確信を得ています。そんな僕の目下の目標は「世界一幸せな稽古場をつくる」ことです。
俳優に迫力がない、稽古場の雰囲気がわるい、毎公演劇団員が病む、周りのスタッフが体調を崩しやすい等々、稽古場の問題は演出家であるあなたの声が原因かもしれません。
自分の声が重要なんじゃないかと思ったあなたは(僕もですが)たいへんセンスがよいので、勇気を出して参加してみてください。きむ先生は愉快な方なので全然怖くないです。ただ真剣です。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。
お忙しい中メッセージをお寄せいただいた皆様にも、この場を借りて御礼申しあげます。

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